モンテッソーリ教育は知育ではありません
また、モンテッソーリ教育はお教室のようなその場限りのものでもありません。
モンテッソーリ教育は、すべての人をひとりの人間として尊重して関わることを大切にした生き方・生活のようなものです。
モンテッソーリ教育の特徴
モンテッソーリ教育は、イタリアのマリアモンテッソーリ医師の名前からきています。
0〜12歳までのモンテッソーリ教育では、さまざまな専用の教具と呼ばれる道具があり、
子どもはその教具を使って自分で学んでいきます。
3-6歳では、感覚教育、言語教育、数教育、文化教育など、さまざまな分野のさまざまな教具が存在し、
スモールステップで自分で獲得していくのです。
教具を使って自分で学び獲得していくので、「誰かに教えてもらった」ではなく、「自分で学んだ」「自分でできるようになった」と、自己肯定感が高く、精神的に自立した子になる傾向があります。
また、カリキュラムはなく、個別活動が中心なので「次はこれをやってみたい」など自分で選んで学びを進めていくので、自発性や積極性が育ちます。
クラスでは異年齢が一緒に過ごしているので、大きい子が小さい子の手助けをして
自然と「思いやり」や「優しさ」が育ちます。
小さい子は身近な大きい子を見て「いつかこれがやりたい」と先を見据えたり、目標をもつようになります。
モンテッソーリ教育の目的
モンテッソーリ教育では、さまざまな教具を使い、子どもはたくさんの知識を増やし、数学的頭脳や識字能力など、さまざまな分野の知性が伸びていきます。
ですが、それが目的ではありません。モンテッソーリ教育の一番の目的は世界平和です。
どんなに頭が良くても、戦争に使われる兵器をつくったり、身勝手に自然を破壊するような人になってほしくはないからです。
モンテッソーリ教育では、知的な活動の他に、日常生活の練習という分野の活動があります。
日常生活の練習では、環境へ配慮したり(掃除や洗濯、植物の世話など)、自分への配慮(身だしなみ、自分のハンカチをキレイにする、料理など)、気品と礼儀、運動の調整などがあります。
子どもたちが、とても大好きな活動で、日常生活の練習の活動を通して、子どもは世界を学んでいるんです。
洗濯をする人がいるからいつもキレイなタオルがある、お水をあげるから植物は元気になる、お料理をしたらみんなが喜んで食べてくれた。
クラスの子どもたちが活動を通して関わり合って生活していくことで、小さな世界の中で自然と敬う心が育まれていくのです。